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箱田 照幸; 橋本 昭司*; 小嶋 拓治
Proceedings of 9th International Conference on Radiation Curing (RadTech Asia '03) (CD-ROM), 4 Pages, 2003/00
電子ビーム照射による空気中クロロエチレンの分解処理技術の開発の一環として、塩素が4個のテトラクロロエチレンから1個のモノクロロエチレンについて一次分解生成物の定量を行い、その収率について調べた。その結果、一分解生成物の生成には、炭素炭素間の結合が開裂して生じる場合と、塩素原子が解離することにより生じる場合の2種類が存在する。クロロエチレン分子内で、どちらか一方の炭素原子に2つの塩素原子が結合している場合には、塩素原子の解離が支配的で、さらに分子全体の塩素原子数が大きいほど炭素炭素間の結合が開裂しにくくなることがわかった。また分子内の2つの炭素原子に1個以下の炭素が結合している場合には、炭素炭素間の開裂が支配的であることを明らかにした。
竹内 正行; 石橋 祐三; 大橋 和夫; 永井 崇之; 武田 誠一郎
PNC TN8410 98-078, 36 Pages, 1998/07
(目的)材料腐食に与える線の影響について検討するため、ステンレス鋼の腐食に影響を及ぼす酸化性イオンへの線照射作用について調査する。(方法)再処理環境中の代表的な金属種の中で、高次原子価で存在し得るCr6+,Ce4+,Ru3+を対象に、線を一定の線量率および時間で照射し、溶媒中に存在する金属種の原子価変化を調査した。その際、照射反応に対する溶媒の関与について検討するため、溶媒を純水、硝酸水溶液とした照射試験を行った。(結果)本試験の結果から、得られた知見を以下に示す。(1)硝酸溶液にCr6+,Ce4+の高酸化性イオンが溶存した環境に線を照射した場合、それぞれ還元を受けて、Cr3+,Ce3+に変化する。(2)同様に、吸収スペクトルによる同定結果から、Ru3+への線照射により、初期のRu3+の一部は少なくともRuO42-,Ru8+以外の別の形態へ変化しているものと考えられ、線の還元作用、Ruとニトロ基の親和性等から、Ru2+を主としたニトロシルルテニウム形態に変化している可能性が高い。(3)硝酸溶液系に線照射した場合に生じる高酸化性イオンの還元は主として、放射線分解物の影響によるものと考えられ、高酸化性イオンに線が直接的に作用するのではなく、溶媒を介在した間接的な作用によるものと考えられる。(4)線源60Co、硝酸濃度4N、室温の条件で得られたCr還元に係るG値は1.28であり、同環境で評価されたNOx(0.021)の値よりも極めて大きい。(結論)ステンレス鋼の腐食を促進させる高酸化性イオン共存硝酸溶液に線照射した場合、溶液中の高酸化性イオンが還元を受けることで、線はステンレス鋼の腐食を抑制する方向へ作用する。この線の還元作用は主として、亜硝酸に代表される硝酸の放射線分解生成物の影響によるものと考えられる。
木原 伸二; 矢幡 胤昭; 南条 篤史*; 高橋 孝三; 尾曽 智重*; 根本 俊行; 安藤 昇; 大久保 秀文*
JAERI-Research 97-037, 43 Pages, 1997/05
流動層と酸化銅触媒とを組み合わせた使用済イオン交換樹脂の焼却技術に係わる開発の一環として、コールド燃焼試験とホット燃焼試験を行った。コールド燃焼試験においては、樹脂を焼却した場合の減重比は約10,000であり、スス等の黒色未燃物だけを対象にすると100,000以上であった。ホット燃焼試験のうち、RIを吸着させた模擬廃樹脂を焼却した場合、焼却炉に投入されたRIの約10%が炉内の流動媒体に、約50%~70%が酸化銅触媒にそれぞれ付着し、約20%~40%が排ガス浄化系に移行した。JMTRの実廃樹脂を用いた場合の放射性物質の分布状況も模擬廃樹脂を燃焼した場合と同様であった。
W.Zhao*; 長谷川 伸; 藤田 潤; 吉井 文男; 佐々木 隆; 幕内 恵三; J.Sun*; 西本 清一*
Polym. Degrad. Stab., 53, p.199 - 206, 1996/00
被引用回数:21 パーセンタイル:65.04(Polymer Science)ポリプロピレン(PP)の熱分解への照射の効果を明らかにするために、(1)照射PPとゼオライトを混合した熱分解 (2)PPと照射ゼオライトを混合して熱分解 (3)PPとゼオライトを別々に照射して混合し熱分解 (4)ゼオライト存在下でPPを照射し熱分解、について検討した結果、(4)の方法がPPを最も低い温度で熱分解できた。照射PPの熱分解に有効なゼオライトは、Na-モルデナイトタイプであり、前報(PPの熱分解へのゼオライトの効果)の未照射PPの熱分解に有効なゼオライトとは異なった。熱分解生成物は、炭素数が9と12とで全体の60%を占めた。また、生成物のすべてがカルポニル基を含むものであった。
not registered
PNC TJ1635 95-001, 9 Pages, 1995/03
セリウム硝酸塩水溶液を種々の条件で噴霧熱分解して得られた酸化セリウム粉体を以下の測定により評価した:熱重量/示差熱分析、粉末X線回折、比表面積、タップ密度、安息角、圧密体密度、気孔径分布、粉末X線回折により粉体中に依存する結晶層は酸化セリウムのみであることが確認されたが、熱重量分析によりかなり高温(800程度)まで重量減少が続き、硝酸根が残留していることが示された。重量減少量は高温で調製された粉体ほど少ない。比表面積は調製温度が高くなるほど小さく(一次粒径が大きく)なる傾向を示した。X線回折の回折線の半値幅と比表面積には対応関係があった。タップ回数を増やして行ったときのタップ密度の変化の仕方には二つのパターンが見られた。第一のグループの粉体はタップ回数とともにタップ密度が単調に増加し、第二のグループの粉体ではある回数まで密度が増加した後一定となった。安息角の測定は粉体の流動性の目安となるが、流動性の高い粉体がタップ密度の第二グループの粉体に対応した。タップ密度の最も高かった粉体は最も流動性の低い粉体であった。高い圧密体密度が得られた粉体もタップ密度の第二グループの粉体に対応した。これらタップ密度、安息角、圧密体密度の測定値は粉体の粒径と粒子間の相互作用を反映したものと考えられるが、与えられた調製条件(原料水溶液濃度、調製温度)との間には系統的な関係は見いだせなかった。気孔径は0.02mと0.085mにピークを持つバイモーダル分布を示した。
新井 英彦
地下水汚染・土壌汚染の現況と浄化対策, 0, p.323 - 331, 1993/00
現在、汚泥脱離液あるいはトリクロロエチレンのような、従来の水処理技術では処理が困難な難分解物質の新しい処理技術が要望されている。電子線照射によると、これらの物質も生物が分解しやすい物質あるいは無害な物質に変換することができる。本報告では、著者らが進めてきた汚泥脱離液及び排水中のトリクロロエチレンの処理技術の研究の成果及び外国における研究成果をまとめて、地下水の浄化技術の開発の参考とした。
久米 民和
食品照射, 22(1), p.1 - 9, 1987/01
照射食品の健全性評価のための放射線分解生成物に関する研究について、以下の点の解説を行った。各食品主要成分のうち、まず炭水化物に関しては、グルコース、多糖類および水溶液を用いたモデル果実についてまとめた。脂質に関しては、分解機構、モデル化合物としてのトリアシルグリセリド、脂肪を含む食品での放射線分解物についてまとめた。タンパク質に関しては、アミノ酸およびタンパク質での放射線分解生成物について、著者らのリジノアラニンやヒスタミンといった毒性生成物に関するデータを中心に述べた。これらの基礎的データに基づき、放射線化学的に、従来から用いられている加熱処理法よりもはるかにすぐれた方法であることを明らかにした。また1986年に示された米国FDAの食品照射に関する最終規則にもり込まれている、放射線分解生成物に対する考え方も紹介した。
山本 忠利
JAERI-M 83-054, 94 Pages, 1983/03
溶媒吸収法により再処理廃ガス中のKrを回収する際に問題となるフロロカーボン(CClF,CClF,CClF,CClF)の放射線損傷について検討した。Co線源による照射試験では、線量と分解率との関係、分解に及ぼす諸因子の影響、照射方式による分解特性の相違について調べた。フロロカーボンの分解率は線量率か高いほど減少し、温度が高いほど増大し、空気の存在で分解が多少促進された。Kr線源による照射試験では、照射方式による分解特性の相違を調べるとともに、Coによるそれとの比較を行った。照射方式の違いによるCClFの分解特性の相違はCo線源の場合と同様、顕著に認められたが、線源の違いによる本質的な相違ほ認められなかった。本試験結果から、実際のプラントにおけるCClFの分解のG値は約10になることを推定し、この程度のG値では溶媒フロロカーボンの放射線損傷の問題は溶媒吸収法の致命傷とならないことをの結論を得た。
山本 忠利; 大塚 徳勝
Journal of Nuclear Science and Technology, 19(11), p.903 - 917, 1982/00
被引用回数:2 パーセンタイル:32.89(Nuclear Science & Technology)Kr線によるフロン系化合物の放射線損傷に関する基礎データを得るため、Kr線源282Ci(39.4mCi/cc)を用いて、CCLF(1.5kg)の回分式照射試験を行なった。照射は線源ガス圧が592Torr、温度が-30Cの下で行ない、主として吸収線量とCCLFの分解率との関係について検討した。さらに、本試験結果とCo線によるアンプル規模の照射試験結果との比較を行なった。CClFの照射試験にあたっては、あらかじめ線用の蛍光ガラス線量計を用いて、CCLFの吸収線量率の測定を行なった。その結果、次のことが明らかとなった。(1)CClFの吸収線量率は3.010rad/hである。本実験値は投入電荷法により求めた計算値と比較的よく一致している。(2)CClFの分解率、および各分解生成物の収率は吸収線量に比例する。(G=3.2)(3)CClFの分解率に関しては両試験結果の間に相違は認められないが、G値に関しては多少、相違が認められる。G値の相違は線源の違いに基づく本質的な相違ではないものと考えられる。
山本 忠利; 大塚 徳勝
Radioisotopes, 31(12), p.629 - 635, 1982/00
流通式の照射装置を用いて、Co線によるCClFの照射試験を行なった。照射は線量率が5.810rad/h、温度が-30Cの下で行ない、CClFの分解特性、分解に及ぼす不純物の影響、およびハロゲンによる装置構成材料の腐食について調べた。さらに、本試験結果とアンプル規模の試験結果との比較を行なった。 その結果、次のことが明らかとなった。(1)CClFの分解率とフロン系化合物の収率は、いずれも吸収線量に比例して増大する。CClFのエネルギー分解率は0.0248mol%/Mrad(G=2.9)であり、これはアンプル規模の試験結果に比べて1.8倍大きい。このような両試験結果の相違は、主として分解生成物の連続的な除去に伴う分解の促進によるものと思われる。(2)不純物(Air,CH,I)の影響は、ハロゲンイオンの収率に対してのみ著しく認められる。(3)腐食に関しては、いずれのテストピース(ステンレス鋼、ニッケル合金)にも顕著な変化は認められない。
山本 忠利; 大塚 徳勝
Journal of Nuclear Science and Technology, 18(12), p.913 - 921, 1981/00
被引用回数:16 パーセンタイル:85.35(Nuclear Science & Technology)溶媒吸収法により再処理廃ガス中のKrを回収する際に問題となる溶媒(フロン系化合物)の放射線損傷を調べるため、Co線によるCClF,CClF,およびCClFの照射を行なった。実験は2.610~8.010rad/hの線量率範囲および-100~70Cの温度範囲でアンプル規模により行ない、主として分解生成物の種類、分解率と吸収線量との関係、分解の温度依存性、および分解の線量率依存性について調べた。その結果、、次のことが明らかとなった。(1)フロン系化合物の分解生成物としては、いずれもハロゲンイオンの他に数多くのフロン系化合物が生成される。(2)フロン系化合物の分解率は吸収線量にほぼ比例する。(3)フロン系化合物の分解率はCCLFCClFCClFCClFの順に小さくなる。(4)Clの収率はCClFCClFCClF=CClFの順に小さくなるのに対して、Fの収率はCClFCClFCClFCClFの順に小さくなる。(5)フロン系化合物の分解率は温度が高いほど増大し、線量率が高いほど低下する。
橋本 昭司; 宮田 定次郎; 川上 和市郎
Radiation Physics and Chemistry, (1), p.59 - 65, 1980/00
放射線による水中のフェノールの分解を流通方式で行なった。反応器として多段二重管式気泡塔反応器を、線源として電子加速器を用いた。酸素バブリング下における生成物は、ハイドロキノン、ピロカテコール、ハイドロキシハイドロキノンであった。また、極く少量のフロログルシノールとレゾルシノールが検出された。窒素バブリング下ではハイドロキノン、ピロカテコール、および少量のレゾルシノールとハイドロキシハイドロキノンが生成した。また、大量の懸濁物が観察された。窒素バブリング下におけるフェノールの減少のG値は2.6でCo-60の場合の5~6倍も大きかった。Co-60を用いたバッチ実験によりすでに明らかにした酵素バブリング下における反応機構から、流通方式におけるフェノールおよび生成物濃度を算出したところ、実験結果と良く一致した。
館盛 勝一
Journal of Radioanalytical Chemistry, 49(2), p.179 - 184, 1979/00
ジ2エチルヘキシルリン酸の放射線化学的挙動を知る上で、有用と考えられるマススペクトルの解析を行った。既知の線照射による放射線分解の結果と比較検討した。その結果、液相における分解生成物と、マススペクトルから予想される結合の切断との比較的良い一致が見られた。他方、収率から考えると差異が大きく、特に液相におけるイオン、ラジカルの中和、再結合反応の寄与が考えられる。マススペクトルに現れたいくつかの主なイオンの出現ポテンシャルを求め、気相におけるそれらのイオンの生成過程を考察した。
館盛 勝一; 中村 治人; 佐藤 彰
Journal of Radioanalytical Chemistry, 50(1-2), p.143 - 151, 1979/00
いくつかのジアルキルリン酸とモノアルキルリン酸について、そのアメリシウム抽出における放射線の効果を調べた。すなわち、これらの抽出剤を、それぞれ、そのまま、および希釈剤に溶解、あるいは硝酸と混合しながらCo線で照射し、照射後、放射線分解によるリン酸化合物の収率と、抽出分配比(Df)を測定した。その結果、ジヘキソキシエチルリン酸(DHEPA)が最も放射線分解を起し易く、ジイソデシルリン酸(DIDPA)は、そのままで照射した場合にはDfが上昇するが、希釈剤に溶解あるいは硝酸混合下で照射するとAm(III)のDfは減少した。モノ2エチルヘキシルリン酸は、硝酸混合下でDHEPAの次に不安定である事がわかった。また、これらの抽出剤は硝酸混合下での照射ではいずれも主としてHPOにまで分解し、その結果、Amの抽出率も低下することがわかった。
館盛 勝一
Journal of Radioanalytical Chemistry, 44(1), p.25 - 35, 1978/01
DEHPAによるSr(II)の抽出に対する、放射線効果を検討する目的で、抽出剤の主な分解生成物であるMEHPAおよび2-ethyhexylの抽出に及ぼす効果を調べた。水相のPHが5付近では、MEHPAおよび2-ethyhexylは抽出を妨げる作用を示した。反対に、酸性領域ではMEHPAはSr(II)抽出を助け、それ自身、Sr(II)に対し抽出剤として用いる事ができた。TBPは、MEHPAのSr(II)に対する抽出作用を妨害した。Coの線で照射したDEHPAを用いてSr(II)に対するDfを求め、その減少をMEHPAの生成G値およびDEHPAの分解G値により定量的に解析した。おおよそ実験値と一致することがわかった。照射の際の希釈剤の効果も同時に検討した。
永石 隆二; 井上 将男*; 近藤 孝文*; 神戸 正雄*; 吉田 陽一*; 桑野 涼*
no journal, ,
海水等の塩化物イオンが溶存する水溶液系では塩化物濃度が高くなると、塩化物の放射線分解(直接作用)だけでなく、水の分解生成物のプライマリ収量の変動(間接作用)が起きる。このため、水と塩化物由来の生成物の収量は塩化物濃度に依存して変わるが、それらの物質収支は依存せずに保たれている。ただし、二次反応等で生成物の複雑さが増すため、時間経過等に伴い物質収支の評価は困難になる。そこで本研究では、低LET放射線を用いた実験の結果をもとに水溶液系の分解生成物の物質収支を評価するとともに、関連する文献値等の検証を試みた。